2009年12月30日水曜日

Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band [2009 Stereo Remaster] ビートルズ リマスター試聴

1967年に発売されたビートルズ8枚目のアルバム「サージェント・ペパーズ〜」を試聴した。旧CDと同じステレオミックス音源が元になっている。全体的に音圧が上がっており、冒頭のオーケストラ・リハーサルと観衆の音からしてすぐにそれは感じられる。

2曲目の"With A Little Help From My Friends"のイントロ部分に入る歓声やティンパニの音も明瞭で、音が広がっているのがわかる。4トラックのテープレコーザーを使ってレコーディングしたとは思えない変幻自在のサウンドは、リマスター版でさらに磨きがかかっている。"Lucy In The Sky With Diamonds"のミュートがかったベースラインはより太くなり、どっしりした響きに生まれ変わっている。

この作品は、モノラルとステレオでミックスが異なっており、テープスピードや効果音の位置などが異なる曲も存在するが、今までの作品とは違ってステレオ版への力の入れようには目を見張るものがある。"Fixing A Hole"の後半で重なるコーラスはより大きく感じられ、ハープシコードの音も歪みが減少しているように聴こえる。

旧CDでは、"She's Leaving Home"で、ポールの歌いだし部分にプツプツという小さなノイズが入っていたが、新CDでは除去されてダブルバスの低音もよく響いている。

"Within You Without You"のタブラの音は明瞭になっており、音にメリハリが加わっている。ジョージによるこの曲は、インド音楽風のアレンジだが、旋律は美しくプログレッシヴ・ロック風にアレンジされていれば、もっと人気の曲になっていただろう。


"Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band (Reprise)"のイントロに入っている観衆のざわめきは、旧CDではやや右側に定位していたが、新CDでは中央に寄せられている。また、曲が始まって11秒から17秒くらいにかけてマイクテストのようなメンバーの声が入っているが、新CDではよりはっきり聴きとることができる。


また、"A Day In The Life"のアウトロで、4分50秒辺りにオーケストラの残響が続いている途中に、イスがきしむ音と「シッ」という誰かの声が入っているが、今回のCDにもそのまま残されている。

細かなノイズリダクションや、例外的にリミックスが施されているなど、他のタイトルと比べてもより丁寧な仕事が行われているのは確かだ。

2009年12月27日日曜日

Revolver [2009 Stereo Remaster] ビートルズ リマスター試聴

ビートルズの7作目のアルバム「リボルバー」は、彼等がライブ活動をやめて本格的なレコーディングに没頭した最初の作品だ。今回の新CDでは、1966年のオリジナルステレオミックスをベースにマスタリングされている。1987年に発売された旧CDとの比較では、音圧が全体的に上がっていて、曲によっては明瞭度も向上している。

"Eleanor Rigby"は、弦楽八重奏をバックにした曲だが、音圧の違いが顕著に現れている。"Love You To"のイントロのシタールは、歪みが抑えられているのがわかるし、"Here, There And Everywhere"のコーラスを聴くと、旧CDよりも音に厚みが加わっている印象を受ける。

音質の違いが最も顕著なのが"Yellow Submarine"で、曲間に挿入されるサウンド・エフェクトの音は明らかにリアルになっている。

また、2分02秒からのサビ(コーラス)は、よりいっそう音圧を高めてメリハリ感が強調されている。ただし、これはほんのわずかな改良であり、ヘッドホンでじっくり聴いて気がつく程度である。

(ちなみにヘッドホンは、録音スタジオの定番である SONY MDR-CD900ST を使用)


前作までの音づくりとは一線を画し、この頃から4トラックを使って録音されていることもあり、ビートルズが新しい次元のアーティストへと変わっていく強烈な印象を残すアルバムだ。ステレオとしてのバランスは、まだ実験色が強いが、前の6作品と比べると格段に現代的なミックスが施されている。


近年、このアルバムの評価は上がっており、ビートルズのベストアルバム投票でも上位にくることが珍しくないが、上記のような音づくりの影響もあるのではないかと思う。

2009年12月26日土曜日

Rubber Soul [2009 Stereo Remaster] ビートルズ リマスター試聴

1965年12月に発売された、6枚目のアルバム「ラバー・ソウル」の2009年版リマスターを聴いた。1987年版の旧CD発売の際に、ジョージ・マーティンによるリミックスが施されているが、今回のリマスターもリミックス版が元になっている。前回のリミックスは、時間をかけて丁寧に行われているせいか、リマスターによる音質の違いはあまり感じられないが、"Nowhere Man"では、出だしのコーラスがひとまわり大きく、リバーブも深くかかっているのがわかる。

全体的に中低音の音圧が加わっているが、ベースの音は太くなっているにもかかわらず明瞭度は上がっている。オリジナルのステレオミックスでは、演奏とボーカルが左右でハッキリ分かれていたが、前回のリミックス時に音は中央に寄せられている。そうはいっても、時代とともに進化している現代的なステレオミックスとは異なり、曲によってベースが左右どちらかに振られているなど、まだまだ改善の余地は残されていると思う。

1999年に映画のリバイバルと合わせて大胆なリミックスが施された「イエロー・サブマリン・ソングトラック」には、賛否両論があるが、いつか必ず再評価される時期が来ると思っている。このアルバムからは、"Nowhere Man"と"Think For Yourself"の2曲が選ばれ、現代風にリミックスされているが、コーラスの定位のさせかたといい、ステレオ的なバランスといい、よく練られてミックスされており、とてもよく出来ていると思う。

ビートルズの音源は世界遺産なのだから、オリジナルをいじるべきではないという意見も解らないではないが、新たな音を加えたり、本来あるべき音を削ったりするのでなければ、リミックス技術を駆使してより聴きやすく自然なステレオにするくらいは許されても良いのではないだろうか。今回のリマスター版を聴いて、より一層この思いが強くなった。いつのことかはわからないが、次回は大胆なリミックス版を期待したい。

Help! [2009 Stereo Remaster] ビートルズ リマスター試聴

ビートルズ、5枚目のアルバム「ヘルプ」の2009年版リマスターを試聴した。1987年にリリースされた旧CDでは、前作の「フォー・セール」まではモノラル版のマスター音源が採用されていたが、本作はジョージ・マーティンによるステレオリミックスが1987年の時点で施されており、今回のリマスターではオリジナルステレオ音源ではなく、このリミックス音源が元になっている。

前作「フォー・セール」では、モノとステレオという違いこそあれ、音質に大きな違いあったので、期待して聴いてみたのだが、中低音の音圧が多少強調されていることを除いて、音質的な変化はあまり感じられない。当然、リミックスも同じなので、過去4枚では頻繁にあったリミックスやテイクにおけるヴァージョン違いも存在しない。同時に発売された MONO BOX の価値は、この「ヘルプ」以降のアルバムで発揮されるということになるだろう。

曲別では、ドラムの音がもっとも比較しやすい"Ticket To Ride"で、音質の違いを感じることができる。バスドラとタムタムの音が強調され、ラウドな音になっているのがはっきりとわかる。音のクリアさではあまり大差がなく、刺激が少ない分、旧CDのほうが聴きやすいという意見が出てもおかしくないと思う。

旧CDのほうが、フラットに味付けされたイギリス製スピーカーで、リマスター版のほうが、やや刺激的なアメリカ製スピーカーといった感じだ。また、音圧が加わった分目立たないが、ステレオ的な広がりはリマスター版のほうが若干感じられる。

リマスターされて著しく音質が向上したとは言いがたく、CD単体で買い替える価値はあまり見出しにくいように思う。モノラル版が単体で買えないのは残念だが、アルバムタイトルにもなっている"Help"は、ボーカルのテイクも大きく異なっており、人によっては MONO BOX が欲しくなる要因になるアルバムだろう。罪な一枚である。

2009年12月25日金曜日

Beatles For Sale [2009 Stereo Remaster] ビートルズ リマスター試聴

ビートルズ、4枚目のアルバム「フォー・セール」の2009年リマスター版を試聴した。1987年リリースの旧CDはモノラル版だったので、聴き比べの印象は大きく異なるが、音質的にも演奏やボーカルの輪郭がクリアになっており、かなり良くなっている印象を受けた。

前の3作と比べると、今回のリマスター版でもっとも音質が良くなっているのではないだろうか。"No Reply"では、1分40秒辺りから指を鳴らす音が右チャンネルではっきり聴こえるが、モノラル版では埋没してしまってよく聴き取れない。

"Rock And Roll Music"を聴くと、音のクリア度がとくによくわかる。ギターのカッティングやボーカルのメリハリが格段に向上している。1分36秒あたりに一瞬入るスネアの音も、同じ録音とは思えないほど新鮮に聴こえる。

"Mr. Moonlight"では、38秒あたりにフロアドラムの音が入るが、音のダイナミクスというか響き方がまったく異なる。1987年モノラル版は、全体的に音が平坦でこもっているのに対し、今回のステレオリマスター版では、音の輪郭がクッキリとして、まるで目の前のベールが一枚はがれたような印象さえ受ける。

全3作と、何故ここまでリマスターの質が違うのか、不思議なほどである。マスターテープの劣化状態によるのか、リマスターを施したエンジニアが異なるのか、理由は定かではないが、旧CDとの音質の違いは明らかだ。

ステレオとしての定位やバランスも、今までの3作と比べ良くなっているので、前回のCD化で何故モノラル版が採用されたのかも謎である。デビューアルバムから順番に旧CDとの比較試聴をしてきたが、初期の4作品のなかではもっとも音質が向上しており、充分納得のいくリマスターだといえるだろう。

2009年12月23日水曜日

A Hard Day's Night [2009 Stereo Remaster] ビートルズ リマスター試聴

ビートルズのサードアルバム「ア・ハード・ディズ・ナイト」のステレオリマスター版を試聴してみた。旧CDはモノラルマスター版だったので、各曲で微妙にミックスが異なっている。

全2作同様、ボーカルなどの細かな修正が行われているのはモノラル版のほうだが、1970年代のアナログ・ステレオ盤に慣れ親しんでいる自分にとっては、ステレオ版のほうが聴いていてしっくりくる。このアルバムから、演奏とボーカルの極端な左右チャンネルへの振り分けはなくなって、ボーカルは中央に定位しており、ステレオミックスとしてはだいぶ自然になっている。

旧CDとの比較試聴では、音質的にあまり大きな差は感じられないが、"I'm Happy Just To Dance With You"など、曲によってはドラムのタムタムの音があきらかに明瞭に聴こえるなど、中低音が強調されているのがわかる。すこし不満なのは、オリジナルマスターの特徴をそのまま生かしてリマスターされているせいか、曲同士の細かな音圧調整が行われていない点だ。"And I Love Her"から"Tell Me Why"へ曲が移ったときなど、音圧がかなり下がるのが気になった。

"Can't Buy Me Love"では、モノラル版には大きく入っているハイハットの音が、ステレオ版には入っていない。この音は、エンジニアのノーマン・スミスがモノラル版のミックス時に後で加えたものだが、曲の疾走感を倍増させる効果を出しており、この曲に関してはモノラル版が断然勝っている。一方、"I'll Cry Instead"では、リンゴのシンバルがフォービート風のリズムを刻んでいて小気味よいが、モノラル版ではタンバリンの音と重なって埋没してしまっているのに対し、ステレオ版では音が左右に振られている分、ハッキリ聴くことができる。


映画のサウンドトラックとしてつくられたため、録音には監督のリチャード・レスターが立ち会っていろいろ注文を出している。"A Hard Day's Night"の印象的なイントロとアウトロは、レスターの意見が反映されて生まれたサウンドである。

全13曲収録の曲はすべてオリジナルで、そのうち10曲はジョンの作品という、最もレノン色の強い初期の名作だ。

I Saw Her Standing There_monophonica mix

リマスター版の「プリーズ・プリーズ・ミー」では改善されていなかった、ボーカルが右チャンネルに極端に振られているミックスを、自然なステレオに改良するために自分でリミックスを行ってみた。

まず、右チャンネルのボーカルのみイコライジングで抜き出して別トラックをつくろうとしたが、ガーレージバンドのイコライザーでは抜き出しに限界があって上手くいかずに断念。
次に、1987年版のモノミックスと2009年版ステレオミックスを混ぜ合わせることを試みたが、モノラル版とステレオ版では回転速度が微妙に異なっており、先頭を合わせても途中で音がズレてしまうため、この方法も断念。

さらに考えた挙句、2009年版のステレオ版をダブルトラックで録り込み、片方をモノラルにしてもう片方のステレオミックスと音を重ねてみた。結果的にはこの方法が一番上手く行ったので、ここでミックスダウンを実施。

次に、iMovie HD に音源を移して、オーディオFXを用いたマスタリング作業。イコライザーを用いて音をブラッシュアップさせる。
最後に、アメリカでのデビューアルバムとなった Vee Jayレーベルの「イントロデューシング・ザ・ビートルズ」のジャケットを画像に用いて、このムービーを完成させた。
演奏とボーカルのパートそれぞれが中央寄りに定位して、自然なステレオミックスになっていると思う。

Re-mix : Garage Band
Mastering : iMovie HD
Headphones : Sony MDR-CD900ST

2009年12月22日火曜日

With The Beatles [2009 Stereo Remaster] ビートルズ リマスター試聴

ビートルズのセカンドアルバム「ウィズ・ザ・ビートルズ」の2009年リマスター版と1987年版のCDを試聴比較してみた。今回は、以前アナログで出ていたステレオ版マスター音源のリマスターだが、「プリーズ・プリーズ・ミー」同様、2チャンネル収録のため、演奏部分が片チャンネルにまとめ録りされており、楽器ごとの細かなリミックスは期待できない。後録りのボーカルやコーラス部分は、極端に右チャンネルにパンニングされており、ステレオとしてのバランスは、「プリーズ・プリーズ・ミー」よりも劣っている。

このアルバムでは、ジョンやポールのボーカルはダブルトラックで録音されている曲が多く、初期ビートルズ最大の魅力のひとつである、ジョンのかすれた声とポールの甘い声という黄金のハーモニーは影を潜めてしまっている。
モノラル版のミックスに主眼が置かれ、ステレオ版は短時間で制作されているせいか、荒さの目立つミックスとなっている。「プリーズ・プリーズ・ミー」では、右チャンネルのボーカルのエコーを左チャンネルに、左チャンネルのギターのエコーを右チャンネルに逃がすなどの工夫がされていたが、このアルバムではそうした細かな作業は省かれているようだ。

比較的バランスが良いのが"Don't Bother Me"、"Till There Was You"で、前作に近いミックスが施されている。"You Really Got A Hold On Me"と"Roll Over Beethoven"は、ボーカルの後録りの際にリードギターが同録されているようで、右チャンネルから一部リードギターが聴こえる。また、最後の"Money"だけは例外で、ボーカルはセンターに定位させていて一番バランスが良く感じられるが、これはテイク違いの曲同士をミックスしてつくられていて、モノラル版よりも凝った音づくりがなされている。

1987年版モノミックスとの比較では、ステレオになっていること以外は音質的にも大きな差はなく、このアルバムに関しては旧CDのほうが聴きやすいと思う。

2009年12月21日月曜日

Please Please Me [2009 Stereo Remaster] ビートルズ リマスター試聴

ビートルズのデビューアルバム「プリーズ・プリーズ・ミー」の2009年リマスター版CDと1987年版CDを試聴比較してみた。1987年版はモノラルだったので、ステレオ音源のマスターが採用されている点がもっとも大きく異なる。音質的には、左チャンネルに振られているギターの音像がよりくっきりしている他、右チャンネルのボーカルも若干クリアに聴こえる。

「プリーズ・プリーズ・ミー」のレコーディングが行われたのは1963年初頭。スタジオライブ式に2チャンネルで録音されているのと、元々モノラルを想定してのレコーディングだったため、片チャンネルにボーカル以外の演奏が同時収録されている。ステレオ音源への不満として、演奏部分とボーカル部分が単純に左右に振られている点がよく指摘されるが、たとえリミックスまでさかのぼったとしても、上記の方法で録音されている以上、細かなリミックス作業はやりようがないのである。

1987年のCD再発の際にはモノラルで一本化されたが、今回のステレオ版の発売にともなって、"Please Please Me"のテイクがステレオ版へと差し替えられている。これは、テイク自体が異なり、ジョンの歌い方が異なっている。また、リンゴがボーカルをとる"Boys"のみ、ドラムの音像が右チャンネルに振られている。全14曲のうち"Love Me Do"と"P.S. I Love You" の2曲はモノラルミックスが使用されている。ちなみに、"Love Me Do"のドラムは、リンゴではなくセッションドラマーのアンディ・ホワイトが叩いている。

今回はリマスターということで、大幅な音質の違いこそは確認できなかったが、あらためてステレオ版をCDで聴いて、アナログ時代に慣れ親しんだ音に触れた懐かしさに包まれたような気がした。

The Beatles Stereo Box Set(ザ・ビートルズ・ステレオボックス)


2009年9月9日に全世界で同時発売された、ビートルズのリマスター版CDボックスセットの実物を昨日やっと入手した。
今回のリマスターは、この不景気にもかかわらず、世界中で売れに売れていて、日本国内だけでもアルバム換算で250万枚を超えているというのだから凄い。解散から40年経っているというのに、未だに人気は衰えないばかりか、新しいファンも増え続けていなければこんな数字は叩きだせないはず。

1987年にデジタル・リミックスされた際のCDは、すべて持っているので、発売されてすぐには飛びつかなかったのだが、最近いろいろな方面からリマスター版の評判を聞くことが多く、ここは百聞は一見にしかずということで、自らの耳で確かめることにした。
一通りCDを聴いた感想としては、なるほど、音は確かにクリアになっているというのが率直な印象だ。

旧CDとの聴き比べも含めて、これから一枚ずつ感想をUPしていこうと思う。アルバムごとに印象も異なるし、ひとつのブログで感想を述べるには、あまりにも情報量が多くなりそうなので...。
興味のある方や、購入を迷っている方へのすこしでも参考になれば幸いです。

2009年12月19日土曜日

"Two Of Us" Beatles Cover


ビートルズの「トゥ・オブ・アス」をカバーしました。 サイドギターは2回オーバーダブして、左と右に振り分けています。 ジョンとポールのボーカルパートと、リードギターは原曲のミックスどおり中央に置いてます。バスドラのキック音は1音ずつ根気でつなげました。ポールが歌うサビはキーが高くて、キーの低い自分には大変でした。

使用機材
Guitar : Gibson L-1, The Loar LH-600 
Bass Drum : Sound Source of Garage band 
Microphone & Camera : iSight 
Headphone : Sony MDR-CD900ST 
MTR : GarageBand 
Movie Editor & Mastering : iMovie HD

2009年12月11日金曜日

"If I Fell" Beatles Cover

ビートルズ初期の佳曲「If I Fell」(恋におちたら)をカバーしてみました。ジョンとポールのコーラスパートが対照的な曲です。

使用機材
Guitar : Gibson L-1, The Loar LH-600
Drums : Sound Source of Garage band
Microphone & Camera : iSight
Headphone : Sony MDR-CD900ST
MTR : GarageBand
Movie Editor & Mastering : iMovie HD

2009年12月6日日曜日

No No Boy(ノーノーボーイ)

スパイダースの名曲『ノーノーボーイ』をカバーしてみました。
斎藤誠さんのアレンジを元に、すべて多重録音で演奏しています。

使用楽器
Guitar : Gibson L-1,The loar LH-600,Ryder by Headway RYG
Drums : Sound Source of Garage band
Microphone & Camera : iSight
Headphone : Sony MDR-CD900ST
MTR : GarageBand
Movie Editor & Mastering : iMovie HD

2009年11月23日月曜日

Brian Eno_Always Returning_Re-mix

ブライアン・イーノのアルバム "APOLLO" に入っている佳曲、
"Always Returning" を Re-mix した。

APOLLO が発売されたのは27年前の1983年。
イーノが主宰した環境音楽のレーベル Ambient からの第一作
"Music For Airports" ('78)や、デヴィッド・バーンとの共作 "My Life in the Bush of Ghosts" ('81)、翌年のヒット作でハロルド・バッドとの共作 "The Pearl" ('84)などに隠れて、長い間注目されなかったが、
映画「トレインスポッティング」('96)、「トラフィック」('00) などに
BGMとして楽曲が使われて以来、再び注目を浴びたアルバムである。

ムービーに登場するイーノは最近のものだが、還暦を過ぎて良い年の取り方をしている見本のような姿だ。

2009年11月22日日曜日

キャデラック・レコード - Cadillac Record

1950年代に黒人音楽を一躍ポピュラーにした、シカゴのチェス・レコードを舞台にした映画「キャデラック・レコード」を観てきた。
マディ・ウォーターズ、ハウリン・ウルフ、チャック・ベリー、エタ・ジェイムズといったスターを次々と生み出したチェス・レコードは、ポーランド移民のチェス兄弟によって設立されたが、元々はシカゴのライブハウス「マコンバ・クラブ」が母体となっている。
南部から移住してきた黒人ミュージシャンに光を当て、1950年代半ばには、チャック・ベリーやボ・ディドリーらのヒットを連発して全盛期を迎える。

やがてレーベルは下火となり、1969年には経営権をGRTに譲ってしまうが、設立者のレナード・チェスは同年この世を去っている。流行曲と同じように時代を駆け抜けたチェス・レコードの十数年間を描いたのが、この映画「キャデラック・レコード」である。
映画では、何故か兄のレナード・チェスしか登場せず、多少の脚色が加えられているが、これはおそらく、マディ・ウォーターズやエタ・ジェイムズといったミュージシャンと、レナードとの深い交友関係を描きたかったのと、レナードの死がチェス・レコード(映画)の終幕として相応しかったからだろう。

レナード・チェス役には、「戦場のピアニスト」のエイドリアン・ブロディ、マディ・ウォーターズ役は「バスキア」のジェフリー・ライト、エタ・ジェイムズ役は、歌手のビヨンセ・ノウルズ、チャック・ベリー役には、ラッパー兼俳優のモス・デフ等々、なかなか豪華なキャスト陣だが、チェス・レコードをベーシスト、作曲家、プロデューサーとして支えたウィリー・ディクソン役のセドリック・ジ・エンターテイナーが、脇役だがなかなか良い味を出している。

チェス兄弟を描いた映画では、同じ2008年に公開されたジェリー・ザクス監督の「Who Do You Love」があるが、こちらは日本未公開なので、いつかDVDで観てみたいと思う。

2009年11月9日月曜日

Gibson L-1(2002年製)& Robert Johnson L-1(Valley Arts Guitar 1995年製)

ロバート・ジョンソンが愛用していた、Gibson フラットトップ型の
L-1 モデル2本。左側が Gibson の2002年製、右側が Valley Arts Guitar の1995年製。共に12フレットジョイントで、ボディサイズはまったく同じ。異なるのは、Gibson の2002年製のほうが少しネックが細いくらいで、サウンドは甲乙付けがたい。Valley Arts Guitar のほうが、弾き込まれている分、音量があってガツンとくる印象で、Gibson のほうはそれに比べると繊細なサウンドだ。

ドレッドノートを普段、弾いている人にはサイズが小さい分違和感があるかもしれないが、ガットギターを弾いている人には、しっくりくる弾き心地で、サイズからは想像できない音量で鳴る。フィンガーピッキングで、ちょっとしたブルースをつま弾くにはピッタリで、人気のある14フレットジョイントの L-00 より、響きはブルージーで温かみがある。

パーラーギターのような手軽さで、音量が大きいところは、YAMAHA のダイナミックギターにも通じるが、低音の響き方は抑制されていて、このあたりは Gibson 独自の切れ味を感じさせるサウンドだ。
ロックをアコギで弾きたい人には、一度弾いたらやめられない魅力がある、まるで麻薬のようなギターである。

2009年11月8日日曜日

Vangelis & Eno [Mashup]

ブライアン・イーノとヴァンゲリスの曲を重ねってマッシュアップしてみました。

Vangelis "Ask The Mountains" [VOICES]
Brian Eno "Triennale" [THE SHUTOV ASSEMBLY]

Element of Asphalt

Element of Asphalt
iPhone + Toy Camera

2009年11月6日金曜日

England's Dreaming_Monophonica mix

1990年代のかなりコアなダンスミュージックです。メロディアスなダンスチューンなのに、まったく売れずに消えていった幻の名曲。
ちょっとクリスマスっぽい曲なので、これから聴いてもらうために新たに Re-mix してみました。

2009年10月30日金曜日

阿佐ヶ谷ジャズストリート 2009

毎年恒例のジャズイベント、阿佐ヶ谷ジャズストリートに行ってきた。今年は、無料で見られるストリートでの演奏が増えて、北口の商店街でも店先から生演奏が聴こえていた。

10月とは思えない寒さに雨という悪条件ではあったが、4ビートから、ジプシーまで、幅広い音楽が街並で繰り広げられ、なかなか楽しめた。商店街で売っている、たこ焼きやおでん等をつまみながら、缶ビールでほろ酔いになって、雑踏の音と混じりあった生のジャズを聴くのも、なかなか乙である。

このイベント、パスポートというチケットを買うと、各会場で行われているライブをすべて見ることができるのだが、今年はストリートの演奏を聴いてから、そのまま飲み屋へ直行した。焼酎を飲みながら、ホッとひと息入れる。ロックフェスでは味わえない、スローな気分に浸らせてもらった。

2009年10月29日木曜日

Perfume CAN 「香りの缶詰」


ドイツのCANというロックグループをご存知だろうか。
アヴァンギャルド集団といったほうが適切かもしれない彼等は、1970年代前半からドイツで活動をはじめ、1970年代後半のパンクロック・ムーブメントに最も影響を与えたアーティストとして一躍脚光を浴びたロックグループである。

CANの音楽は、破壊的なハンマービートに乗った、単調なリフの繰り返しのなかで、旋律性を持たないラップ(詩)が繰り広げられるという特徴をもつ。

パンク、ニューウェーブ、テクノ、ラップ、ノイズ、フリージャズといった、幅広い音楽的要素を秘めていた彼等の音楽は、これまで多くのミュージシャンやアーティストに影響を与えてきた。

この CAN の名曲「Pinch」「Vitamin C」と、テクノポップ・アイドルという新しいジャンルを切り開いたPerfume の「Edge」を混ぜて Re-mix したのがこの音源。
音源は Garage Band、映像は iMovie で編集した。

2009年9月5日土曜日

TOKYO JAZZ 2009 DUTCH JAZZ GARDEN

東京ジャズ 2009 のイベント、Dutch Jazz Garden に行ってきた。

国際フォーラムでは、ブルース、ゴスペル、ラテン、ファンクと何でもありのライブが開催されていて、その顔ぶれは、ジョン・スコフィールド、ジョージ・クリントン、マイク・マイニエリ、スティーブ・ガッド、デビッド・スピノザなど、なかなか通好みの顔ぶれである。

今回は、チケットが間に合わなかったので、中庭の広場で行われているステージを観てきた。

Dutch Jazz Garden と題されたそのライブは、オランダのジャズ・ミュージシャンによるプログラムだったが、なかなか見ごたえのあるステージで、無料ということもあってか、広場は大勢の客で埋め尽くされていた。

オランダのジャズには、オランダのビールということなのだろう、会場ではハイネケンの生ビールが売られており、かくいう自分もビールとタイカレーをいただいてきた。

ハイネケンと野外のジャズというのは、なかなか良い取り合わせだ。真夏の昼に、涼しい木陰でハイネケンを飲みながら、ECM あたりのヨーロッパ・ジャズを聴く。
ヤン・ガルバレクや、ビル・フリーゼルあたりの涼しげなジャズなら更に良い。

出演者のなかでは、ベンジャミン・ハーマンというアルトサックス奏者率いるカルテットの演奏が面白かった。


エリック・ドルフィーの曲を演奏したり、オーネット・コールマン風のアンサンブルだったりと、フリー系のカルテットかと思いきや、ギターのまるで壊れたラジオのようなサウンドと、フリーキーなフレーズも相まって、無国籍なサスペンス映画っぽいサウンドが印象的だった。


明日、9/6(日)も同じ場所でライブがあるので、興味のある方は行ってみるのをお勧めする。

2009年8月21日金曜日

宇宙へ Rocket Men

今日から公開の映画「宇宙へ」(原題:ROCKET MEN)を観てきた。BBC製作のドキュメンタリー映画で、NASAの秘蔵フィルムを最新の技術で映像化していると聞いて、楽しみにしていたが、その多くは既出の映像ばかりで真新しいものではなかった。

今年のはじめに公開された「ザ・ムーン」のほうが、元宇宙飛行士やNASA技術者のインタビューなどを取り入れている分、まだ臨場感があったと思う。

今回の「宇宙へ」は、アメリカの宇宙開発の歴史をで当時のニュース映像を用いながらダイジェスト紹介していくという、これまでに何度も繰り返されてきた手法で構成されており、ナレーションの内容も、特に踏み込んだものではなく、まるでNASAの記録映画を観ているようだった。

マーキュリー計画から、ジェミニ計画、アポロ計画と変遷してきた宇宙開発の歴史を詳しく体系的に紹介しているわけでもなく、過去に製作されたドキュメンタリー映画「グレーテスト・アドベンチャー」のほうが親切でわかりやすい。

NASAの悲劇、スペースシャトルの事故の様子が描かれているのは、この映画の見所だが、事故がなぜ起ったのかという、核心についてはまったく触れられていない。

宇宙もの映画といえば、「ライトスタッフ」「アポロ13号」「フロム・ジ・アース・トゥ・ザ・ムーン」などが知られているが、これらのノンフィクション映画のほうが、舞台裏について細かく描かれていて、かえってリアリティがある。

アポロ11号の月面着陸を、真っ正面から取りあげた映画がまだないのが不思議だ。アポロ計画に携わった元宇宙飛行士たちが元気なうちに、彼等の見た宇宙、そして月をリアルに再現したノンフィクション映画を見てみたいのだが、夢で終わってしまうのだろうか。

2009年8月2日日曜日

UENO JAZZ INN'09

上野で毎年行われている、ジャズコンサートに行って来た。友だちと1時間前に待ち合わせて、ビールとつまみを買って開場の45分前に野外の水上音楽堂へ行ってみると、すでに長蛇の列ができていて驚いた。

出演者は日本のミュージシャンばかりで、特別ビッグネームが出るわけでもないのに、この盛況ぶり。恩賜公園は、今の時期、蓮が見所の時期。散歩ついでに並んでいるのかと思ったが、入場料3,500円のコンサートなので、そんなはずもない。

上野ジャズインは、今年で23回目を向かえる恒例のイベントだそうで、会場を見渡すとお客さんは50代以上の方が多く、夏祭り行事として定着しているのだろう。

出演は、早稲田大学ハイソサエティ・オーケストラ、スパニッシュギターの沖 仁、高橋ゲタ夫とクリスタル・ジャズ・ラティーノといった面々だったが、なかでも、今年で88歳の米寿を向かえる宮間利之とニューハードの演奏が出色だった。夏らしいラテンジャズの曲目をはじめ、ゲストの平賀マリカによる艶っぽいボーカルなど、ビッグバンドならではの楽しい演奏が繰り広げられた。

演奏の途中、何度か会場裏から覗く不忍池を見に行ったが、ジャズと蓮の花、そして公園に灯る提灯がなんとも風流で、ちょっとした納涼気分を味わわせてもらった。

2009年7月16日木曜日

George and Patti who relaxes in parlor

もうすっかり、真夏のシーズン到来ですね。
すずしい避暑地のパーラーで、リラックスした時間を過ごしているジョージとパティ。見ているだけで、こちらの気持ちまでやわらぐような、チャーミングな写真です。
ジョージが抱えているのは、おそらく1960年代の Harmony や Oahu などのアメリカ製パーラーギター。モダンなソファの後ろには、当時の時代を感じさせるレコードプレーヤーが置かれてます。お気に入りのレコードに合わせてギターを爪弾いているところでしょうか。
それにしても、幸せそうな二人の顔が印象的です。

2009年7月4日土曜日

Tortis Pickguard for Gibson L-00

アメリカの高級ピックガード、トーティス製の L-00 Dark を入手したので、手持ちのギターに取り付けてみた。このギターは元々、Hedway の別ブランドである Rider の RYG というギターなのだが、ヘッドとペグを1930年代風に改造してある。

1930年代の L-00 には、セルロイド製のファイヤーストライプ柄が使われていて、これが何ともワイルドでカッコ良く、セルロイドの厚みと相まって、塩ビ素材のピックガードにはない風格が漂っているのが特徴だ。

今回のピックガードはファイヤーストライプではなくベッコウ柄だが、取り付けてみたところ、なかなか良い感じである。1930年代の L-00 の雰囲気により近くなったと思う。

2009年6月20日土曜日

Gibson L-1(2002年製)


Gibson L-1(2002年)カスタムショップ製。我が家の Gibson はこれで4本。すべてアコースティックギターである。はじめて買った Gibson は、20代の頃に手に入れた ES-335 で、アイボリーの塗装に黒のPUが付いている珍しいギターだった。
銀座の山野楽器で新品を買ったのを憶えている。

それから数えて13本目の Gibson がこの L-1 ということになるが、楽器をはじめた頃からずっと使いつづけているギターというものが自分にはない。何か理由をつけては、新しい楽器を入手したり手放したりを繰り返しているのだが、つまるところ空間的にも金銭的にも余裕がないのだから仕方がない。

今年の春に、Robert Johnson モデルの L-1(Valley Arts Guitar)を入手したので、この L-1 は2本目である。L-1 の歴史は古く、アーチトップの初代モデルが発売されたのが1902年、フラットトップの二代目が発売されたのが1926年である。今回入手した L-1 は二代目のフラットトップを復刻したレン・ファーガソン在籍時のカスタムショップ製。

L-1 の魅力は、コンパクトなサイズからは想像できない音量と、エッジの効いた独特なブルージーな音色。1930年代に録音された Robert Johnson の音源は、録音技術の問題で Hi-Fi で聴くことはできないが、当時、演奏を生で聴いた聴衆はさぞかし驚かされたことだろう。

音はまだ若いこの L-1 だが、弾けば弾くほど鳴ってくれるはずだ。

L-1の音を聴きたい方は、以下をクリックしてください。

2009年6月8日月曜日

JUMPIN' JACK FLASH

Rolling Stones の No.1ヒット曲、Jumpin' Jack Flash のイントロのギターリフは独特の音だ。
キースによれば、Gibson の Hummingbird を使って、ナッシュビルチューニングで弾いているそうだが、特殊な弦の張り方をしなければならず、なかなかあの音を出すのは難しい。

キース本人でさえ、ライブではイントロを省略して弾いており、Shine a Light のオープニングでもそれは同じだった。

ところが、先日入手したFホールのアーチトップギターを使うと、何故かノーマルチューニングであの音が出るのである。

キーはノーマルチューニングで、A#~Bなのだが、このギターで弾くと、まるで変則チューニングのような音が出るのがおもしろい。

ところで、この HAIDA Guitar という謎のアーチトップギター、調べてみたところ、1928年から戦後にかけて日本で活動していた日系2世のハワイアンミュージシャン、灰田晴彦の名前を冠したギターのようである。いわゆる、鉄線ギターのFホール版とも考えられるが、ハワイアンミュージックの伴奏用ギターとして作られたものかもしれない。

チューニングが安定せず、巻き上げもきつかったのでペグを新しく交換したのだが、その際にヘッドも戦前の Gibson 風に改造した。トップにびっしり入ったウェザーチェックと合わせ、雰囲気だけは貫禄充分?である。

ヴィンテージの Gibson ではおなじみのウェザーチェックだが、これはニトロセルロースラッカーという樹脂を使ったフィニッシュ特有のものである。

普及品のギターには、ポリウレタン塗装がされていることが多く、こちらは天候への耐久性が強く皮膜も厚いためチェッキングがはいることはない。つまりフィニッシュ(保護膜)に関しては、高級なギターほど経年変化が起りやすいのである。

最新の技術を取り入れてきた他の工業製品と違い、ひび割れという欠陥が起ろうともフィニッシュを変えなかった Gibson の頑固さが伝わってくる話だ。

2009年6月6日土曜日

"SHINE A LIGHT" ROLLING STONES

マーティン・スコセッシが撮った、ストーンズのライブ・ドキュメンタリー「シャイン・ア・ライト」を観てきた。

スコセッシといえば、デ・ニーロと組んで撮った1976年の「タクシー・ドライバー」があまりにも有名だが、監督デビュー前に、ライブ・ドキュメンタリーの傑作「ウッドストック/愛と平和と音楽の三日間」の編集を手がけている事はあまり知られていない。ロック界とハリウッドという、エンターティンメントの最高峰同士が組んだ映画という点も興味をそそられた。

ライブ・ドキュメンタリーの一番むずかしい点は、おそらく映画としての軸をどこにもってくるかという点に尽きるだろう。

「ウッドストック」では、フラワームーブメントを象徴するイベントだったこともあり、アーティストのみならずオーディエンスも主役に置くことで時代の空気を写しとろうとした。

「バングラディシュのコンサート」では、ロック界初の大規模なチャリティ・コンサートということ自体がコンセプトだった。

本作には、還暦を過ぎたロックバンドということ以外、軸になりうるテーマはない。
そこで、スコセッシは自らをストーンズ(とりわけミック)と対立させるという手段を用いて、単なるドキュメント映画に終わらせない演出を加えている。

ぎりぎりまでセットリストが決まらないという話も、舞台セットのデザインで意見が食い違うというエピソードも、すべて演出なのかもしれない。一体どうなることやら...そんなスコセッシ側の不安を軸に映画は進んでいくが、ライブが始まってしまえば、もうストーンズの独壇場である。

映画の中でもっとも興味深かったのは、インタビュアーが本音の質問をキースにぶつけるところ。
「ロニーに、キースと自分ではどっちが上手いと思う?と聞いたら『オレに決まってるだろ』って言ってました。あなたはどうですか?」
こう切り出されて、キースはこう答える。
「ふたりとも下手だけど、オレたち二人がそろえば最強なんだ」

途中、ゲストにバディ・ガイが登場して、一瞬食われそうにもなるが、ステージを去る際、キースが使っていたギターをバディにプレゼントするあたり、格の違いを見せつける。
ストーンズが、並外れたスーパースターであることを、あらためて実感させるシーンである。

終始、タイトなリズムを刻み続けるチャーリー・ワッツの、いぶし銀の魅力が印象的だった。

2009年6月2日火曜日

The Little Black SongBook & Pignose

ポケットサイズの楽譜で、歌詞とコードだけのシンプルなものはないかと探して見つけたのが、この Little Black SongBook 。
ペーパーバックサイズに、Beatles の楽曲が195曲も載っているスグレモノである。弾き語りには、シンプルな譜面のほうが使いやすい。
タブ譜付きのものだと、曲が1Pや2Pでは収まりきれず、演奏中にページをめくらなくてはならないからだ。洋書だが、譜面は全国共通。
Beatles 以外にも、Bob Dylan、Paul Simon、Eric Clapton、Oasis、Coldplay などがラインアップされている。
ピグノーズなどのミニアンプと一緒に持ち出せば、どこでもライブが行える手軽さが Good!

2009年5月30日土曜日

Vintage Guitar HAIDA No.350


謎の国産ヴィンテージギターを入手した。アーチップでFホール式の、いわゆるピックギターである。ラベルには、KASUGA MUSICAL INSTRUMENT MFG Co.,LTD NAGOYA JAPAN の表記があるので、春日楽器による自社ブランド製品だったのかもしれない。おそらく1950年代〜60年代にかけてつくられたギターだと思われる。

届いたギターには、ナットとブリッジが付いておらず、長年の汚れで全体的に色がくすんでいた。不良品として捨てられてもおかしくないような状態である。ただ、木は乾燥しきって非常に軽かったので、いかにも枯れたサウンドがしそうな風情だった。

ピックガードを外してみると、表板のもともとの艶が残っていたので、ギター全体の汚れを落としてから、液体コンパウンド(メディコムのキングブライトを使用)でバフがけをすると、本来の艶がもどってきた。トップにはウェザーチェックが全体に入っていて何とも渋い感じ。

リペア初日は、ボディをひたすら磨き続けて終了。セルロイドのピックガードもピカピカになった。

リペアの第二工程は、ナットの削りだしに時間を費やした。写真からもわかるように、このギター、何故かナット部分が二段構造になっており、通常の二倍は手間がかかりそうである。考えた挙句、ネックのえぐれた部分にクラシックギター用のサドルを成形してはめ込み、ナットは単独で成形することにした。サドルとナットはおなじ牛骨素材のものを使用。

ナットの成形作業は、今回で二回目なのだが、かなり根気のいる地味な仕事である。小型の万力にナットを固定し、鉛筆のあたりに沿ってちょうど良い長さに切断。その後は、ナットらしいなだらかなカーブを削りだしで地道に成形していく作業が待っている。
この作業に約二日間を費やした。

最後の工程は、ブリッジの調整。本来なら、ブリッジのセッティングを先にしたほうが作業はしやすいのだが、ブリッジの調達に時間がかかってしまい順序が逆になってしまった。
ネックに反りがあったため、アジャスタブル式で尚かつ弦高が低めのブリッジを使用した。

さて、これからがリペアの詰め所、オクターブ調整である。ナットの角度をすこし変えただけでもピッチに大きな影響を及ぼすため、作業には細心の注意が必要となる。まずはブリッジを、Fホールの真ん中位置に固定し、弾きやすい高さまで弦高を調整する。次に、オクターブの合わない弦のナットを削って角度を調整していく。ナットの溝を掘りすぎるとビビリが出てしまうため、ダイヤモンドヤスリで少しずつ削っていく。

途中、オクターブピッチがどうしても合わなくて、何度か挫折しそうになりつつ、休憩時間をとってから気分を変えて再度調整。これを数十回くり返して、どうにか演奏ができるレベルまで到達することができた。楽器というものは面白いもので、調整しても弾かないで放っておくと、どこかがおかしくなるもの。反対に、ピッチが安定しなかったこのギターも、長い時間弾いていたら次第にオクターブが合ってくるのだから、不思議なものである。

参考までにこれまでかかった費用概算。
ギター本体 7,550円
(以下、リペアパーツ代)
牛骨サドル 420円
牛骨ナット 420円
ブリッジ  2,980円

同じ修理を依頼すればおそらく数万円はかかるので、普通なら捨てられた挙句に燃やされる運命だったに違いない。こういう古い楽器を蘇生させるのも趣味として悪くないかもしれない。