2009年8月21日金曜日

宇宙へ Rocket Men

今日から公開の映画「宇宙へ」(原題:ROCKET MEN)を観てきた。BBC製作のドキュメンタリー映画で、NASAの秘蔵フィルムを最新の技術で映像化していると聞いて、楽しみにしていたが、その多くは既出の映像ばかりで真新しいものではなかった。

今年のはじめに公開された「ザ・ムーン」のほうが、元宇宙飛行士やNASA技術者のインタビューなどを取り入れている分、まだ臨場感があったと思う。

今回の「宇宙へ」は、アメリカの宇宙開発の歴史をで当時のニュース映像を用いながらダイジェスト紹介していくという、これまでに何度も繰り返されてきた手法で構成されており、ナレーションの内容も、特に踏み込んだものではなく、まるでNASAの記録映画を観ているようだった。

マーキュリー計画から、ジェミニ計画、アポロ計画と変遷してきた宇宙開発の歴史を詳しく体系的に紹介しているわけでもなく、過去に製作されたドキュメンタリー映画「グレーテスト・アドベンチャー」のほうが親切でわかりやすい。

NASAの悲劇、スペースシャトルの事故の様子が描かれているのは、この映画の見所だが、事故がなぜ起ったのかという、核心についてはまったく触れられていない。

宇宙もの映画といえば、「ライトスタッフ」「アポロ13号」「フロム・ジ・アース・トゥ・ザ・ムーン」などが知られているが、これらのノンフィクション映画のほうが、舞台裏について細かく描かれていて、かえってリアリティがある。

アポロ11号の月面着陸を、真っ正面から取りあげた映画がまだないのが不思議だ。アポロ計画に携わった元宇宙飛行士たちが元気なうちに、彼等の見た宇宙、そして月をリアルに再現したノンフィクション映画を見てみたいのだが、夢で終わってしまうのだろうか。

2009年8月2日日曜日

UENO JAZZ INN'09

上野で毎年行われている、ジャズコンサートに行って来た。友だちと1時間前に待ち合わせて、ビールとつまみを買って開場の45分前に野外の水上音楽堂へ行ってみると、すでに長蛇の列ができていて驚いた。

出演者は日本のミュージシャンばかりで、特別ビッグネームが出るわけでもないのに、この盛況ぶり。恩賜公園は、今の時期、蓮が見所の時期。散歩ついでに並んでいるのかと思ったが、入場料3,500円のコンサートなので、そんなはずもない。

上野ジャズインは、今年で23回目を向かえる恒例のイベントだそうで、会場を見渡すとお客さんは50代以上の方が多く、夏祭り行事として定着しているのだろう。

出演は、早稲田大学ハイソサエティ・オーケストラ、スパニッシュギターの沖 仁、高橋ゲタ夫とクリスタル・ジャズ・ラティーノといった面々だったが、なかでも、今年で88歳の米寿を向かえる宮間利之とニューハードの演奏が出色だった。夏らしいラテンジャズの曲目をはじめ、ゲストの平賀マリカによる艶っぽいボーカルなど、ビッグバンドならではの楽しい演奏が繰り広げられた。

演奏の途中、何度か会場裏から覗く不忍池を見に行ったが、ジャズと蓮の花、そして公園に灯る提灯がなんとも風流で、ちょっとした納涼気分を味わわせてもらった。