2018年9月14日金曜日

ミッキーマウスの『サウンドトランク』第2弾をつくった!


ミッキーマウスとそのパートナーのミニーマウスが表裏にデザインされたブリキのケースを入手した。もともとはディズニーにライセンス料を払って森永が販売していたもので、お菓子を詰め合わせて子供向けに売っていたものらしい。

このアイテムにはいくつかヴァージョンがあって、裏面がミッキーの後頭部になっているものもある。お菓子を食べ終わったあとは、ランチボックスやおもちゃ入れとして使えるようになっている。

さて、今回はこのブリキのケースを使った『サウンドトランク』をつくってみようと思う。

ケースの片側にはミニーマウスがデザインされているので、ミッキーの耳にはスピーカーユニット、ミニーの耳にはパッシブラジエーターを組み込んでみようと思いついた。

スピーカーユニットには、3.4cmのアルミコーンを使ったフルレンジを2個、パッシブラジエーターには2.8cmのものを2個使った。

耳のサイズを考慮すると、このように小型のスピーカーユニットになってしまうのは仕方のないところである。

ところでこのケース、なぜかミッキーの側のみエンボス加工されており、すこし立体的になっている。どうせなら両方とも同じ仕様ならいいのにと思うのだが、なぜこうなったのだろうか。

さて、それぞれの耳にスピーカーユニットとパッシブラジエーターに合う穴を開けるのだが、今回は自由錐を使って作業を行うことにした。大きさに合わせて自由に穴のサイズを調整できるのが自由錐の良いところだが、今回のように表面が印刷された素材の場合、すこし刃がそれただけで傷をつけてしまう恐れがあるので注意が必要だ。

わたしの場合、きれいに開けられたのは最初の1個のみで、残り3個には刃で引っ掻いたような傷をつけてしまった。

付いてしまった傷は仕方がないので、最後に目立たないようにタッチペイントするつもりだ。すべての穴が開いたので、スピーカーユニットとパッシブラジエーターを合わせてみると、サイズはぴったりと収まった。空気漏れを防ぐためにブリキとの接着にはシリコンを使用している。

ここまでくれば、あとはアンプを取り付けて配線するだけなのだが、ほかの作業が立て込んでおり、完成までに1ヶ月半ほどかかってしまった。

アンプと電源を取り付けて音を出してみると、勢いよく元気な明るい音が飛び出してきた。パッシブラジエーターは音量を上げていくにつれて効果がはっきりとわかり、ケース全体が振動しているのが伝わってくる。

完成したミッキーマウスの『サウンドトランク』をもって、保育園へ年長の息子を迎えに行ったところ、これを見て子どもたちが集まってきた。ボリュームを回すと音が大きくなるのが楽しいのか、みな目を輝かせながら触ってくれた。

週末には、これにサンドイッチを入れて子どもと公園へピクニックに出かけてみようと思う。ランチョンマットもミッキーマウスのものがあると良いかもしれない(笑)

東京ディズニーリゾートでかかっているような、ラグタイムをはじめとした古き良きアメリカの大衆音楽をこれで聴くのも良さそうだ。

2018年9月9日日曜日

SPAMの缶を使ったスピーカー『CAN SPEAK』をつくった!

スパムの缶は好きなデザインである。濃いブルーに黄色のSPAMの文字が鮮やかで、スパムバーガーの写真もおいしそうだ。この他、スパムむすびの写真をプリントしたものもあるが、それらのデザインに共通するのは、食欲をそそるシズルの訴求に徹している点だ。

このスパム缶を使ったスピーカーをつくってみたいと少し前から思っていた。形状的には、長方形のスピーカーユニットが合いそうだ。そこで F0080900 というスピーカーユニットを上からはめてみると、なんとか収まりそうである。

問題はスピーカーユニットのフランジと缶の開口部分にできる隙間をどうやって埋めるかだ。シリコンで埋めるには隙間が大きすぎる。そこで柔軟なゴム素材を間にはさむことを思いついた。

缶の切り口にコニシのG17を塗り、丸いゴムを円環上に這わせるとうまく接着できた。ちなみにG17は乾燥しても固くならないゴムと親和性の高いボンドである。

 F0080900 は4Ωに10Wと高耐入力なので、ハイパワー駆動が可能なのだが、ゴム素材をはさんでしまうと肝心のエッジの振動を吸収してしまう恐れもある。実際の音はどうなのだろうか?

今回はスピーカーユニットを埋め込む方式にしたので、ハンダでケーブル配線してからバナナ端子を取り付けた。缶は電気を通す材質のため、接合部は絶縁する必要がある。きちんと絶縁しないと(L)−と(R)+が交じりあって音が出ないのだ。

配線を終えて音を出してみると、やや低音がたりない印象はあるが、なかなか素直で澄んだ音である。ゴム素材とフランジの間にあるわずかな隙間と、フランジのネジ穴から空気が漏れているため、ここにはシリコンを充填して密閉することにした。さて、音はどう変わるだろうか? 

右の写真はシリコンでネジ穴を埋めた状態だ。このために、黒いシリコンシーラントを調達してきた。露出する部分なので色合わせは重要だ。

音を出してみると、あきらかに低音の響きが増しているのがわかった。缶全体に音が響いてブンブン振動している。弦楽四重奏では、しなやかに澄んだ音が心地良く響く。このしなやかさは、缶とフランジの間にはさんだゴム素材の影響かもしれない。

フランジとバッフルの間に、共振や空気漏れ防止の目的でゴムやウレタンをはさむのは昔から行われてきた方法である。今回は、空気漏れ防止のためにゴムとシリコンを使ったが、結果は良い方向へ転んだようだ。

2018年9月7日金曜日

プリウォーの Gibson L-1(1931年製 )が奇跡的に蘇った話

わたしは、Gibson のヴィンテージスモールを3本持っていた。1929年製と1931年製のL-1、そして1930年代のL-00の3本である。このうち、1931年製のL-1は、13.5インチから14.75インチにサイズアップし、フレットは12フレットジョイントのままという過渡期のモデルで、しかもロゴは The Gibson から Gibson へと移り変わっている(本来ならThe Gibson)という、非常に珍しい1本だった。

このL-1は、左の写真を見れば分かるように、トップが素人の手によってサンバースト塗装された状態で、サイドやバックにも割れを補修した痕がはっきるとわかるという、お世辞にもきれいとはいえない状態だった。

入手したのは、今から3年半ほど前で、2002年製のカスタムショップ製のL-1と交換で入手したものだ。とにかく、外観がこの状態なので、プロジェクト(修理)用に入手したのだが、手元に置いてみるとこれはこれで味があるのと音も気に入ったので、そのまま手を付けずに時間が経ってしまっていたといういわく付きの代物だ。
前のオーナーによれば、このギターはL-0もしくはL-1の1931年製とのことだったが、もしもL-0ならトップはマホガニーのはずである。このギターのトップは木目から判断してスプルースで、1932年に14フレットジョイントへと変わる直前のL-1にほぼ間違いないだろうことは手元にきてからわかった。

トップの塗装を剥いでいけば、すべては判明することで、剥いだ塗装の上からタンポ塗りでオリジナルと同じステインシェイデッド仕上げにする予定だったのだが、夏の旅行費用を捻出するために、止むを得ずオークションに出品したところ、その翌日には希望額で落札されていた。
落札者のEさんとは、取引連絡の段階で意気投合し、少しでもサービスしたい気持ちもあったのでギターは直接届けることに。

この L-1 だが、左の写真であきらかなように、gibson のスクリプトロゴが半分消えかかっている。上部の山がV字にカットされ、トラスロッドが入っていることからも、Kalamazoo などの廉価品ではなく正真正銘の Gibson プリウォーに間違いない。

ペグは最近のもの(恐らくGoto製)に交換されているので、オープンバックの復刻品に交換すれば、さらにヴィンテージ感が増しそうだ。これから下の写真は、Eさん自らがリペアしている過程の写真である。修理の一部始終をメールと写真で報告していただいたのだが、御本人の許可を得て、その一部をすこしだけ紹介したいと思う。

右の写真は、上塗りされたサンバースト塗装を剥がし終えたところ。タンポ染めされたオリジナルのステインの地が出てきている。そして、下の写真がすべての塗装をほぼ剥がし終えた状態。ステインは、染料であり木の奥まで染み込んでいるため、完全に落とすことはできない。
写真で見た感じでは、かなり濃い目のウォールナットで、これはロバート・ジョンソンが使っていた L-1 に近い色ではないかと思われる。

Eさんとも話したのだが、プリウォーの Gibson の音が素晴らしいのは、木が乾燥していることもあるのだが、もっとも大きな理由は、現在では考えられないほどの良い材料をふんだんに使って作られている点だろう。これは、本物を弾いた者にしかわからない真実であると確信している。
木の乾燥だけであれば、再塗装されたヴィンテージの音は、高額で売られているカスタムメイドの新品の L-1 と同等かそれに近い音になるはずだ。

さて、今回のレストアされた L-1 はどうだろうか? ちなみに今回の L-1 だが、修復されたのはトップだけでなく、トップ裏のブレーシングから内部のライニングにいたるまで、また、指板の減りをハカランダで埋めたり、トップ浮きをフラットに戻したりと、フルレストアといえるほどの大がかりなものだ。
まず、これほどのレストアを請け負ってくれる業者はいないだろう。あまりにリスキーであり、失敗した場合の損害を考えるとやりたがらないのは当然である。仮にいたとしても、相当な金額となってしまうのは間違いない。

左の写真は、ほぼフルレストアが済んだ状態の L-1 である。トップの塗装は、オリジナルと同じようにステインシェイデッド仕上げされており、バックはオリジナルよりも良いヴィンテージのジャマイカン・マホガニーという良材を極力薄くスライスしたものに交換されている。

さて、フルレストアされた L-1 の雄姿を見ると、まるでカスタムメイドの復刻品のようなのだが、音を出してみて驚嘆した。どんなに高額なカスタムメイドでも、まったく比較にならないほどのボリュームである。しかもなんともブルージーで良い音なのだ。見た目はもちろんだが、音の方もお譲りする前の状態をはるかに超えた仕上がりで感動した。取材やブログ掲載にも快くOKしていただいたEさんの素晴らしい仕事ぶりに対して、心からの賛辞をお送りしたい。もっとも喜んでいるのは、このL-1自身であろう。そのGibson愛よあっぱれ、そしてL-1プリウォーよ万歳!

2018年8月26日日曜日

徳利を使ったスピーカー『とっくりすぴか』をつくってみた!

日本酒を入れる器として、江戸時代後期に普及した徳利と猪口は、いつしか和の象徴となり、酒好きな外国人観光客のお土産にも人気なのだという。

酒をそそぐときの「トクッ トクッ」という独特の音がなんとも風流で、飲む量も徳利(お銚子)1本で1合、2合という具合にわかりやすく、鍋でそのまま温められるのも便利だ。この理にかなった作りが、長らく愛されてきた理由ではないだろうか。

今回は、この徳利を使ったスピーカーをつくってみようと思う。使用したのは、「Supreme」の『Sake Set』で採用された徳利と同じデザインで、清酒 「松竹梅」のロゴが印刷されているもの。2合サイズとしては、定番のかたちのものだ。

この徳利の特徴は、胴体部分が長く注ぎ口がラッパ状になっている点で、この形状をスピーカーにいかせれば、音道(首)で音(空気)を加圧させ、勢いよく空気室へ送りこまれた音が反射してふたたび首を通ることで再度増幅されるという、ダブルバスレフ効果が期待できそうだ。

注ぎ口にスピーカーユニットをシリコンで逆向きに固定することで、増幅された音はラッパの形状に沿ってスピーカーユニットのコーン(膜)から外に広がる構造だ。密閉式スピーカーではあるが、コルクを使った空気銃のように空圧を効率的に利用して音を出すのが特徴である。

スピーカーユニットには、38.5mmのフルレンジでインピーダンス4Ω、最大入力6Wのものを使った。徳利の注ぎ口にジャストフィットするサイズである。コーンは紙だが、エッジには高耐久ゴムが使われておりつくりも堅牢でずっしりとした重さもある。

スピーカーユニットを逆さにセットして音を聴いてみると、背面からも過不足なく高域が出ており、ラッパ型の噴射口から排出される低域の反応も良く、バランスの良い澄んだ音という印象だ。徳利の底面は、燗酒が冷めるのを防ぐためにドーム型に凹んでおり、内部に半球が突き出るかたちとなるが、ここからはね返った音がラッパから排出されるしくみだ。

陶器を使ったスピーカーの響きが自然なのは、この記事にも書いたとおりだ。セラミックという素材は、人の温もりのような柔らかさを感じさせる性質を持っており、スピーカーの材料として、もっと注目されてもよい素材ではないだろうか。

徳利に水を注いでいくと、たまった水がラッパのかたちに沿って勢いよく噴出されるのがわかる。音もこの水と同じように円環状に放射されるはずで、フレームのスリットから全方位に向けて音が広がる構造だ。
大きいほうがスピカA、小さい方がスピカB
おとめ座で最も明るい恒星のかたちは、徳利によく似ている。

この徳利スピーカーの名称は、『とっくりすぴか』に決めた。「スピカ」とは、春の夜に青白く輝く、おとめ座で最も明るい恒星のこと。

天体望遠鏡で見ると、AとBのペアで構成されており、大きいほうがスピカA、小さいほうがスピカBと呼ばれている。スピカAが太陽の8倍、スピカBが太陽の4倍の大きさを誇る大きな恒星で、このスピカの全体像が雪だるまのようであり、徳利にもよく似ているのだ。

このスピーカーで何を聴くかだが、もっとも似合うのが民謡だ。見た目のイメージにぴったりで、これで民謡を聴きながら日本酒を飲み、そばを食べるのもなかなか乙かもしれない。

2018年8月22日水曜日

秋葉原ラジセン2Fのショーケース『monophonica AKB346』

今朝、青山を散歩していたら、AOYAMA 346というデザイン会社が入居するオフィスビルを偶然見つけた。346というのはなんとなく語呂がいい。青山通りの国道246と末尾2桁が同じで、日本語でサンシロー(三四郎)と読めるので覚えやすい。

昨日、秋葉原のラジオセンター2Fにオープンしたモノフォニカのショーケース番号も 346 だったのは何かの因縁なのだろうか。
ちなみに、モノフォニカは年内に青山の隣町である赤坂のマンションへ引っ越して念願の工房をもつ予定なのだが、その住所を調べてみると・・・末尾の2桁がナント!46号。偶然にしてはできすぎているようだが、すべて本当の話だ。

こんなシンクロニシティーに気を良くしたこともあり、秋葉原のショーケースにも名前を付けたいと思いたち、すぐ浮かんできたのが AKB346 というネーミングだった。

AKBが秋葉原の略称なのは周知の通りだが、予定している工房の住所は赤坂。大人の秘密基地を目指して名称は『赤坂ベース』にする予定なのだが、AKBはその略称にもなる。

そんなこんなで、秋葉原ラジオセンター2Fのショーケースは『monophonica AKB346』(346=ケース番号)と名付けることに決めた。AKBとは、AKASAKA BASE の略であり、世界の AKIHABARA の略でもある。 引越し先となる新しい住所の末尾は46。そして『乃木坂46』で有名な乃木坂があるのは港区赤坂。46という数字がなにやらミステリーめいてきた。

2018年8月21日火曜日

秋葉原のラジオセンター2F 山本無線 E-BOXにて展示スタート!

いよいよ、秋葉原のラジオセンター2F 山本無線 E-BOX 346 ショーケースにて、自作オーディオの展示販売が始まった。

この E-BOX にはこだわりがあって、フィギュアの展示は原則禁止されている。

出品者のカラーが色濃く反映されていて、古い真空管ラジオから最近人気のラジカセ、フィルムカメラ、自作の真空管アンプ、ミニカー、鉄道模型などなど、ショーケース一つひとつがまるで個人の小さな部屋のようになっており、それらの部屋を覗いているようなワクワクした気分にさせてくれるスペースである。

今年で平成も終わりという時代の趨勢を生きるなか、このスペースには昭和が今も息づいている。ラジオセンターの通路に入っていくと、2階へと続く階段があり、その踊り場には「元電気少年達集まれ!」のコルトン看板が。まるで昭和への階段を登るような気分にさせてくれて気分が高揚する。

我がショーケースは、この階段を登った正面にある E-BOX の中に入って右奥の 346 番にある。

男性の目線にはちょうど良い高さにあるので、順番にショーケースを見ていけば見つかるはずだ。目印は赤と白のキャンベル・スープ缶(笑)。

約40センチ角のショーケースに、オリジナルデザインのスピーカーや自作ケース付きのアンプをいっぱいに詰め込んだ。

¥6,800〜¥19,800まで、合計8点の作品が展示されている。すべて、可愛い我が子のようなものばかり。ぜひ、この機会に実物を見たうえで、世界で唯一のハンドメイド品をGETしてみてはいかがだろう。

2018年8月20日月曜日

秋葉原ラジオセンター2F 山本無線 E-BOX にて展示販売決定!

2018年8/21(火)から9/20(木)の1カ月間に渡って、秋葉原のラジオセンター2Fの山本無線 E-BOXにて、モノフォニカのショーケースを設置する運びとなりました。


ラジオセンターといえば、戦後日本の電気産業復興の礎となった記念すべき場所。その同じ敷地内にショーケースを持てることに対して、大きな喜びと興奮を感じずにはおれません。

ショーケースでは、自作スピーカーやウッドケース付きのアンプ、Bluetooth完全対応のアンプ内蔵スピーカーなどを展示販売する予定です。
秋葉原にお越しの際は、ぜひラジオセンター2Fの山本無線 E-BOX、346ショーケースにお立ち寄りください!

■出品予定
『77CUBE』
『77CUBE II』
『CAN SPEAK キャンベル TYPE A』
『CAN SPEAK キャンベル TYPE B』
『SOUND KETTLE』
『Lepai LP-2020A+ ウッドケース付き』
『Lepy LP-V3S ウッドケース付き』