仕事の帰りに新宿を歩いていると、中古レコード屋さんの店頭で、アナログ盤が100円均一で売られていたので、試しに箱を物色してみた。
ブルーグラス、ロック、ポップス、ニューミュージックなど、ジャンルはバラバラだったが、昔持っていたレコードがいくつかあったので、懐かしい気分に浸りながらレコードをめくっていくと、何と!ここ十数年ものあいだ、ずっと探し続けていた掘り出し物が出てきた。
マーク=アーモンドの "To The Heart" である。
このアルバムとの出会いは、かれこれ30年前になろうか...。New York State of Mind から始まるメドレーで構成されたA面から、哀愁の漂うフルートと美しいヴァイオリンが比類のないアンサンブルを奏でる名曲、One More For The Road が収められたB面まで、トータルコンセプトで綴られたこの作品は、ジャズ、フォーク、ロック、クラシックといった様々なエッセンスが交錯する類い稀な名盤である。
擦り切れるほど聴いたこのレコードは、同級生に貸したまま行方不明となり、以来30年以上に渡ってCD化されることもなく、幻の名盤として脳裏に焼きついていた。そのアルバムが、まさか段ボールからひょっこり出て来るとは...。思わず「お〜っ」と唸ってしまった。
アナログレコードとプレーヤーを処分して以来、ヴィニール盤とは縁のない生活を送ってきたが、今年になって Victor QL-Y44F というターンテーブルを手に入れてから、ふたたびアナログを聴くようになった。ジャズや一部のロックを除けば、アナログ盤は超安値で手に入るのが嬉しい。未だにCD化されてない音源を、気長に探して歩くのも楽しいものだ。
幻のアルバムと出会った喜びで、一気に20枚も買い込んでしまった。右の写真は、1950年代の C&Wレーベル、Bear Family Records の10枚組ボックスセット。
これら全て合わせてもたったの 2,000円。手放す方の気持ちを考えると複雑ではあるが、アナログファンにとっては良い時代である。
2 件のコメント:
通りすがりですが、To the heart Mark=Almond の記事にひっかりました。
こんな記事を読むととても 嬉しいです。To the haert は実はCD化されてます。国内ではないのですが・・・
僕もCD化されないだろう…なんて勝手に思い込んで LPを2枚買ってました。
返事が遅くなってスミマセン!
CD化されてたんですね。
このアルバム、ドラマーがB.コブハムやJ.ゴードンでなく、
J.ケルトナーやS.ガッドが叩いていたら、かなり違っていたかもしれませんね。
CD化された Other Peoples Rooms では、ドラムはガッドだった記憶が・・・。このアルバムも大好きです。
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