2009年5月24日日曜日

Gibson J-45(Style 1962)

Gibson の1962 J-45モデル(1998年製)。このギターは、当時、ギブソンの総輸入元だった山野楽器が限定で発売したもので、ラベルには1962 J-45 TN Reissue とタイピングされている。

(以前から1962年製の J-45 を探していたのだが、この年代の J-45 は、値段が高騰してしまって、とてもではないが手が出るような代物ではない)

てっきり、1962年製の復刻だと思いきや、ギターの仕様そのものは、1947年〜1949年頃の形式なのだそうだ。どうやら、あるアーティストが使っている J-45 風に仕様変更して限定販売したモデルというのが真相のようだ。

届いたギターには、Gibson ロゴの入った Grover 製の金属ペグが取り付けらていたので、1940年代仕様にすべく、クルーソンタイプの3連ペグ(GOTOH)に交換した。ショップの人曰く、クルーソンの復刻品より精度が高いそうだ。

ギターのトップには、全体にレザークラックが入っており、ピッキングの擦り傷と合わせて、既にヴィンテージの風格が感じられる。内部にはピエゾPUが後からインストールされており、コレクションとしてではなく、ずっと使われてきたことを物語っている。(コレクターが使わずに保管していたギターは、木が共鳴せずにまったく鳴らない個体があるので注意が必要だ)

ペグを交換して弦を新品に張り替えてギターを弾いてみると、ドレッドノート特有の6弦すべてが厚い倍音になって響いてくるようなが音がした。Fホールを除くと、12フレットジョイントの L-4 や、L-00タイプの小ぶりなギター、そして YAMAHA のDynamic Guitar という、ちょっと変わったギターばかり使ってきた自分にとって、ドレッドノートの J-45 の音は予想した通りあまり馴染めない音だった。

しかし、様々な弾き方を試しているうちに、微妙なストロークやピッキングで音の表情が豊かに表現できる J-45 の良さがだんだんわかってきた。ブルースなどの刻みやフィンガーピッキングでは、粒立ちのない平面的な音に聴こえるが、ピックでコードを弾いていると “ウォールサウンド” のような厚みが何とも気持ち良いのである。

パーラーサイズが既に自分の体に馴染んでしまっているので、ドレッドノートのギターが今後増えることはないだろう。できれば、大振りなギターはこの一本で打ち止めにしたいところだ。

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