2010年1月9日土曜日

Abbey Road [2009 Stereo Remaster] ビートルズ リマスター試聴

1969年発売のビートルズ12枚目のアルバム「アビイ・ロード」を聴いた。オリジナルのステレオマスターが元になっている。旧CDよりも若干、音圧が上がっており明瞭度もよくなっている。また、小さなノイズ処理も行われている。このアルバムは、発表当時から音質の良さには定評があったが、所々に録音時に残されたノイズが入っていたのが今回の試聴でわかった。

"Come Together"には、34秒辺りに何かの共鳴音と、すぐその後にベースのストロークらしきノイズが入っていたが、今回のリマスターにもそのまま残っている。"Something"では、ドラムのフィルインやベースの音がやや厚くなって、ストリングスの音もよく響いている。


"I Want You (She's So Heavy)"では、2分21秒と3分08秒にあったカチッというノイズが消されている。3分42秒にあったノイズもきれいに消えている。"Here Comes The Sun"の美しいギターのイントロは、旧CDよりあきらかにクリアで音圧も上がっており、新CDではピッキングの空気感までが伝わってくる。


"You Never Give Me Your Money"と、"Sun King"の間のブリッジには、こおろぎの鳴き声に混ざって、泡のような音が入っているが、新CDではよりくっきり音が聴こえる。"Sun King"後半のベースラインも音圧が上がっている。


"Mean Mr. Mustard"~"Polythene Pam"~"She Came In Through The Bathroom Window"のメドレーでは、何故か音圧が下がっており、旧CDのほうが音が大きい。前後の曲とのバランスで音圧を下げたものと思われるが、メリハリも同時に失われており、この3曲に関しては旧CDのほうが良かったと思う。


"Golden Slumbers"では、わずかに中低音の音圧が上がっており、フロアドラムやベースの音がラウドになっているが、続く"Carry That Weight"~"The End"では、やはりバランスを重視したためか音圧が下げられている。好みにもよるだろうが、なめらかに流れていくメドレーよりも、曲ごとに起伏があった従来のほうが個人的には好きだ。

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