2015年4月5日日曜日

オリジナル キューブ型スピーカー製作記 Part2 その4

8cmフルレンジユニットF77G98-6を使った、キューブ型スピーカーの試作2号機が完成しました。

箱のサイズは、W120×H120×D108mmとなっております。この大きさは、AURATONE 5Cのスピーカーユニットに対するエンクロージャー比率(ユニット12.5cm:エンクロージャーW165×H165×D146mm)とほぼ同じです。

5Cよりユニット、箱の大きさが、ちょうど4.5cm分ダウンサイズされております。

外観は、バッフル面をマットブラックに塗装し、F77G98-6を裏打ちした仕様で、BBCモニターの銘機LS3/5aをイメージしてデザインしました。では、さっそく音を出してみたいと思います。

アンプは、いつものLepai LP-V3Sを使い、音源はiPodで再生するのですが、今回はこのシステム用にスピーカーケーブルを新しく製作しました。





AURIX MARCATO-016Gというケーブルで、片側はバナナプラグをハンダ付けして、もう片方はLepaiなど小型アンプのプッシュ型スピーカー端子用に、芯の先のみハンダをコーティングしたものです。


たまに、スピーカーやケーブルの配線にハンダを嫌う方がいます。ハンダ付けの技術が低いと接点の劣化が生じるため、素人は容易に手を出さず端子圧着のほうが良いという考え方です。

ハンダは、金属との接合面に「合金」を作り電気的に接続するものです。接点は真空状態に近いため、端子圧着よりもはるかに酸化しずらく、端子同士の接点で生じる電気的な抵抗も生まれません。



当然、音質的にもハンダ直付けのほうが優れています。ICなどの細かなハンダ付けならともかく、オーディオ程度のハンダ付けには“熟練の技術”までは必要としませんので、ぜひマスターしておきたい技能です。

さて、肝心な音はどうだったかというと、このサイズからは考えられないほどの低音が響いてきて驚きました。中高音から低音まで、とてもバランス良く鳴っており、実に清々しい気持ちにさせてくれます。



考えられる要因としては、以下の3つがあげられます。

1)ユニット対容量の比率が良い
2)吸音材の性能が良く充填量も適当
3)内部配線ケーブルの性能が良い

1)は、AURATONE 5Cの黄金率に準じているのが良い結果につながっているのは明らかでしょう。2)の吸音材の役割は非常に大きいと思います。3)は、いつもの配線ケーブルの倍は太い芯を使っているため、多少は良い影響を与えていると考えられます。

今回は、見た目も音質も非常に満足のいくスピーカーを作ることができました。

PCやMP3プレイヤーなどの普及や、楽曲の購入形態の変化(CD購入からダウンロード)によって、音楽の聴き方はリビングからデスクトップへと移りつつあります。

デスクトップや枕元で使えるコンパクトで高音質なオーディオ装置として、これからの可能性を示唆しているかもしれません。

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