2014年7月6日日曜日

マーティンD-28(1983年製)リペア記 その5

さて次は、 無残にもエグれてしまったバックと、大きな割れ目が入ったサイドの修理です。ここが一番難しい予感がします。

まず、サイドにはローズウッドの木片を細かく切って、止め木として使用することにしました。この木片は 0.6mm とごく薄い素材なので、ボディの木目に沿った横の亀裂に対して、木片の木目を縦に貼り付けることで、強度を高めようと思います。
 作業に没頭していて写真を撮るのを忘れました。これは、作業に入る前に撮った、厚さ 0.6mm のローズウッドです。

サイドへの木片チップの貼り付けは、なかなか根気のいる作業です。集中力も必要なので、ここは一気に貼り付けるのではなく、時間をかけて少しずつ作業したいと思います。











いよいよ、最大の難関となるめくれ上がったバックの補修に取りかかりました。最初は、熱で温めてからエグれたローズウッドを元に戻そうと思いましたが、まずは自分の手で恐る恐る木を押してみると、意外にもすんなりと元の位置に戻るではありませんか!

結局、熱処理を行うことなく、木を整形した後、裏側からローズウッドの木片を貼り付けることにしました。この木片は、お店で厚さ1.3mmに切ってもらったものを使いました。

外側はご覧のとおり、万力で固定しながら、内側は専用の修理パーツを使って、ジャッキアップした状態にして、当て木の接着を待ちます。

左側には、サイドの割れを内側からパッチしたローズウッドの木片が並んでます。白く写っている液体は、タイトボンドです。乾くと半透明になります。



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