2008年10月14日火曜日

UP Report


ニコンの新製品 UP が気になったので、表参道ヒルズのショールームで Touch & Try してきた。

ショールームで商品を眺めていると、スタッフが使い方を教えてくれた。
ヘッドフォンから提灯鮟鱇のルアーのように突き出たモニターは、ユーザーの効き目のほうに合わせるのだという。

自分は右目が効き目なので、モニターが右側になるようにヘッドホンを装着する。
ニュースソースでは「約1m先に17インチのディスプレイ像が浮かぶ...云々」と報道されていたのだが、実際に見える画面は、とても平面的かつチープなもので、ガッカリしてしまった。
こどもの頃、グリコのおまけに付いてきた「ムービースコープ」を彷彿とさせる画面なのである。

人間の目は、左右の目で焦点を結び、網膜から神経組織を通じて脳に視覚情報を伝え、そこで立体的な光の像を認識する。つまり、片方の目では立体的な像にはならない。
これは、普通のTVモニターでも同じことで、私たちは自分とモニターとの距離を認識しながら平面的なTV画像を視聴している。

ムービースコープのように見えるのは当たり前なのである。

原理からいえば当然なのだが、半透明のスクリーンが1m先の空間に浮かぶような視聴感を期待していた自分にとって、どうもピンとこなかったというのが正直な感想だ。
宣伝文句の「エア・シアター」というキャッチコピーが何とも虚しい。

ちなみに、左右両用の設計なので、ヘッドフォンはL/R(位相)が逆になることがある。質問してみたところ、位相の切り替えはスイッチで行えるとのこと。

商品のアイデアとしては面白いし、新たな可能性も感じさせるだけに、今後の改良に期待したい。

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