2018年10月2日火曜日

秋の夜長にぐっすりと眠れる安眠装置『虹色の雲』をつくった!

秋の夜長は、どうやって過ごすのがいいだろうか。暑かった夏の疲れを癒やすなら、風呂上がりに心身ともにリラックスできる音楽を小音量で聴きながら、ゆっくりと仰向けになって空を眺めるのがいいだろう。

しかし、庭やバルコニーにハンモックや折りたたみベッドなどがあれば良いのだが、そうした環境がなくても体験できる方法はないだろうか? そこで、秋の夜長にBGMを聴きながらぐっすりと眠れる「安眠装置」をつくってみた。

この安眠装置は、壊れたオーディオ用のアンプ基板と発光ダイオードのLEDでできている。アンプ基板を捨ててしまうのが忍びなくて、なにか他の機能を持たせてリバースさせてやろうと、すこし前から考えていた。

コンピュータのロジックボードなどのこうした電子基板を、都市の鳥瞰風景になぞらえたアート作品は過去にも存在したのではないだろうか。電子基板上のプリント回路は道、コンデンサーは高層ビル、半導体は一軒家、抵抗は煙突、心臓部となるICはさしずめ町役場といったところであろうか。
今回は、ベースとなる電子基板の数カ所に穴を開けてLEDランプを差し込んで発光させることにした。この発光ダイオードはRGBの三原色を合成して、1670万色ものカラーバリエーションからランダムに色を変化させるもので、ランプひとつひとつが変幻自在に色を変えていくプログラムが繰り返されるようになっている。

この装置だけを見たなら、なぜ「安眠装置」なのか意味がわからないだろう。しかし、この装置にはもうひとつしかけがあって、発光ダイオードの光を天井に照らすと、「虹色の雲」(彩雲)のような淡い光をゆっくりと映し出すのである。「虹色の雲」は、変幻自在に色とかたちを変えながら、まるで生き物のように現れては消えていく。百聞は一見にしかずというわけで、まずは下の動画をクリックして再生してみてほしい。
夜、眠りにつく前にプログレッシブ・ロックを聴きながら、この装置が映し出す「虹色の雲」を眺めていると、数分後にはいつの間にか熟睡してしまう経験を何度もした。淡い雲のようなランダムな光がもたらすヒーリング効果で、何とも言えない心地良い感覚が脳内に行き渡り、気がついたときにはすでに夢の中にいるのである。この装置には、このような体験から『RAINBOW CLOUD 虹色の雲』と名付けた。さて、今夜は何の夢を見させてもらおうか。

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