Gibson L-00のヴィンテージ仕様の新品ギターがここ数年、楽器店の売場を飾るようになりました。
2000年代初頭につくられていた深胴タイプのL-00に代わってGibsonのカタログに載っていたのは、Blues Kingと名付けられたモデルで、2005年〜2012年頃まではこれが唯一のL-00直系ギターでした。
世界的に評価が定まっている1930年代、プリウォーのL-00とは、ボディ厚などの構造が異なるまったく別物のギターでしたが、2013年に1932 L-00 Reissueという60万円超(店頭価格40万円台)のモデルが出て以来、1930年代の黄金期と同じ仕様のL-00がこぞって発売されました。
現在のカタログには、店頭価格20万円台後半のL-00 True Vintageと30万円台前半の1932 L-00 Tribute Sunburstが載っていて、人気も鰻上りのようです。
そこで、本物のヴィンテージ・プリウォーと新品のL-00を取りそろえているショップを訪ねて実際に比較試奏してきたので、その結果をレポートします。
写真の左側が1930年代中頃のヴィンテージL-00、右側が新品の1932 L-00 Tribute Sunburstです。さて、その結果は・・?
まったく問題にならないほど、ヴィンテージ・プリウォーの圧勝でした。これが同じ構造のギター!?というほどに、音量、音色、奥行、明るさなどすべての面で、ヴィンテージ・プリウォーの素晴らしさが光りました。
続いて、他の店舗で弾かせてもらったのが、1932 L-00 Reissueです。こちらは、Tribute Sunburstよりもボディは軽めで、音の明るさは感じましたが、やはりヴィンテージ・プリウォーとは比べものにならないレベルです。
元の店員さんいわく「そもそも、新品とヴィンテージでは製造された年代や環境がまったく異なりますので、比較をしてもしょうがないのです」とのことでしたが、高い買い物をする側からすると、どうしても比べたくなるのが人情というわけで・・。
今回は、その場にヴィンテージと新品が並んでいたので、直接その両方を弾き比べすることができましたが、あまりの音の違いに唖然としてしまうほど、その差は歴然としています。
やはり、L-00のプリウォーは素晴らしいです!
ところで、 我家には同じ1930年代中期のL-00があったのですが、どうしても欲しいという人が現れたので、そのギター(一番上の写真)をお譲りした足で、お店へ直行し、試奏させてもらったL-00をGETしてしまいました。見た目はボロですが、音は素晴らしいギターです。
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