バルク品として秋葉原で買ってきた6.5cmのフルレンジスピーカーユニットF03007H0を、自作のエンクロージャーに入れて試聴してみました。
F03007H0は、インピーダンスが8Ωで入力10Wというスペックを持ったスピーカーユニットで、マグネットを含めた厚さが3.5cmしかありません。しかし、薄い割には入力10Wと意外とパワーがあるのが特徴です。
型番からすると、おそらく北日本音響製のスピーカーユニットで、すでに製造中止となっている製品のようです。
接続がソケット式になっていることを考えると、中型液晶モニター等の内蔵用につくられた製品かもしれません。
バッフル開口径はφ68mmで、表裏どちらからでも取り付け可能です。3点止めの金属フレームが安っぽいので、見た目を重視して裏打ちとしました。
バッフルは、5.5mm厚のMDFを使用しています。木ネジの締めしろを考えると、9mm厚くらいのほうが良いかもしれません。
エンクロージャーは、以前のブログでも紹介した、ダイソーの100×100×6mm 6枚組MDF材を使った自作バスレフ型です。今回は、内部に仕込むバスレフ用の板を87mm×57mmと30mm短いものに仕様変更しましたが、共振周波数が延びて低音が響くようになり、この変更は正解でした。
吸音材は、スポンジタイプのものを1/3ほど詰めております。ユニットには、スピーカー用のリード線をハンダ付けしましたが、このユニットはソケット式のため配線用の穴が開いておらず、すこし手間取りました。
完成したスピーカーの表面です。センターキャップが黒く艶のある鏡面加工となっているため、パッと見の印象は意外と高級感を感じさせる外観です。
さっそく、デジタルアンプのLepai LP-2020A+につないで音をチェックしてみました。バスレフ構造のため、薄いスピーカーユニットの割にはそれなりに低音も出ておりますが、ユニットの構造からも予想できるように、中高域が特化した独特の音色です。しかし、決してきらびやかではありません。
こうした薄型のスピーカーユニットによくあるチャカチャカした刺激は感じられず、耳あたりの良い中高音で好感がもてるものなのです。
設計上の制約で奥行きのとれないスピーカーを作る際には、使えそうな製品だと思います。例えば、壁掛け用のスピーカーや壁に直接埋め込んでの使用など、製品の薄さを活かすことで用途が広がる可能性を持っているのです。価格が非常に安いのも大きな魅力です。
0 件のコメント:
コメントを投稿