高さは天板と台座の厚さを加えた934mmになります。AV用に使用する場合、ブックシェルフ型でも結局はスピーカースタンドが必要になるため、スタンドの容積もエンクロージャーとして活用してしまおうというのが今回のスピーカーの原点です。
8cmユニットのF77G98-6を裏打ちしたバッフル面をかぶせるとこんな感じです。カタチは少し殺風景ですが、灯台のようにも見えるので、「ライトハウス」と名づけたいと思います。
バッフル面を接着する前に、第1空気室に吸音材をセットして試聴してみました。やはり共鳴が非常にあるため吸音材を入れると音が籠もってしまうようです。共鳴管に近い構造を活かすためにも、吸音材は入れないことにしました。
ユニットとターミナルの配線は、直にハンダ付けしています。ターミナルは取り付けずに直接スピーカーコードをダクトから出す方法も検討しましたが、最終的に端子とほぼ同じ高さにターミナルを取り付けることに。
タイトボンドをたっぷり塗ってバッフル面を接着しました。今回も木材同士の接着にはすべてタイトボンドを使っています。
続いて台座部分の接着です。今回は、ちょうど良いサイズのアガチスの飾台を見つけたので、直接タイトボンドで接着しています。
接着が済んだら、さっそく音出しです。どんな音が出るのか、もっともワクワクする瞬間です。はじめて音を聴いた瞬間、ドーンと響く低音の音圧に圧倒されました。
耳の高さでピッタリと定位する中高音のヌケの良さもなかなかです。低音はスピーカー背面の下にあるダクトから出ているのですが、まるで同じ位置から出ているかのような錯覚をおぼえるほど、すべての音が溶け込んでいるのです。このあたりが、低音用のウーファーを足したマルチウェイとの違いでしょう。
試しにいつも聴いているジャズやロックのアルバムを聴いてみましたが、定位の良さとスケール感の表現は抜群で、目を閉じて聴くと各楽器の配置が空間に浮かぶ感じです。非常にシンプルな構造のダブルバスレフ共鳴管型スピーカーですが、予想外に良い結果となりました。
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