ボンドが固まったので、密閉箱の状態で音出しをしてみました。ローパスフィルターもありませんので、このままだと中高音も混じったフルレンジのような感じで鳴っています。
このバッフル面に、もう片方のダクト付きの1升枡をかぶせると、中高音がスポイルされて低音のみがダクトを通じて響いてくる仕組みです。
以下に、ケルトン方式(別名ASW型)の原理を簡単に説明します。
低音は高音のようには拡散せずに滞留する性質があるため、ユニットの前後から出る低音同士が干渉すると打ち消し合って消えてしまいます。
ケルトン方式は、ユニットの片側を密閉状態にするため、低音同士の打ち消し合いは起こりません。
バスレフ方式の欠点でもある共鳴周波数以下の低音の急激な減衰も抑えられるため、バスレフ型よりも低い周波数の再生が可能となり、より原音に近い自然な音響が期待できます。
それでは、さっそくダクトを取り付けた空気室を上からかぶせて再生してみましょう。上に重りを載せて試聴したところ、12cmウーファーとは思えない低音が響いてきました。
ところで、この空気室の容量はなるべく大きいほうが効果的とされます。そこで、MDFを貼りあわせて1.5倍ほど容量を増やす実験をしてみました。低音の量感はわずかに増えますが、これくらいの容量では大差ないようです。
今回は、なるべくコンパクトで手軽に作れるサブウーファーという最初の目的に立ち返り、ダクト付きの1升枡を直接貼り付けることに決めました。
試しに、fostexのP650Kと組み合わせて3日間ほど試聴を重ねましたが、なかなか良いバランスで鳴っています。サブウーファーも、これくらいコンパクトなら置き場にも困らずにセッティングできるのではないでしょうか。
この後、さらにコンパクトなサイズにチャレンジしてみたくて、5号枡と10cmユニットを使ったサブウーファーも作ってみました。
容量は今回の半分ですが、サブウーファーとしてどこまでの性能を発揮できるのか、次回レポートしたいと思います。
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