パナソニックではない、ナショナルである。テクニクスでもない、ナショナルである。
「明るいナショナル♪ 明るいナショナル♪ みんな家中、なんでもナショ〜ナ〜ル♪」のナショナルだ。
このナショナルのブランドロゴが神々しくプリントされている、レトロ感たっぷりのレコードプレイヤーをオークションで見つけた。通電は確認済みで、動作は未確認、そして価格は1円。モノは試しということで入札してみると、なんと・・そのまま落札できてしまった。送料に980円かかってしまったが、まずまずの掘り出し物ではないだろうか。
このレコードプレイヤーが秀逸なのは、とにかくデザインがかわいいところ。ターンテーブルの宇宙旅行のイラストがポップアートしていて、なんともすてきだ。
1990年頃の商品らしいのだが、1960〜1970年代のインダストリアルデザインをイメージしたレトロ調の子供向け製品のようだ。電源アダプターが無く、電源コードが直接本体から抜き出ているAC直結式のため、50ヘルツと60ヘルツのヴァージョンがある。(東日本は50ヘルツ・西日本は60ヘルツ)届いたのは60ヘルツ版だったので、東京の我が家では正確な回転数は得られないはずだが、33回転と45回転の切り替えスイッチの下に速度調整レバーが付いているので、調整可能かもしれない。
さっそく、電源を入れてレコードをセットしてみたが、ターンテーブルが回転しない(泣)。ネットで修理法を検索してみると、同じ症状で困っているブログ記事がヒットした。それら先人の知恵によると、どうやらオイル切れが原因らしい。
そんなわけで、さっそく解体してみることに。取り外しはカンタンで、ターンテーブル側は両面テープで貼られた宇宙旅行のカバーをはがしてロック金具を外すだけ。取り外すと、モーター回転パーツにOILと掘られた3箇所に穴が空いている。ここに、まずはCRC 5-56を吹いてみよう。モーターが回らないのは、おそらくオイル切れか古いオイルの固着が原因と先のブログ記事にも書いてあったし・・・。
揮発性のCRC 5-56で掃除をしたあとは、潤滑油を射す必要がありそうだ。カメラレンズに使う粘度の強いヘリコイドオイルが良さそうだが、手元になかったのでダイソーで買った万能オイルを射してみた。
でも、動かない・・・。古いオイルが固着してブレーキをかけているのか? 試しに、モータを指でつまんで回転させてあげると、ブーンという微かな音を立てて軸が回り始めた。回転レバーを33回転にすると、黒いゴムの輪がモーター軸に接触するのだが、止まらずに回転を続けている。さらにこのゴムの輪がターンテーブルの内輪に触れることでターンテーブルを回転させる構造になっている。デジタル時代の現代から考えると、究極のアナログ式機械という印象である。
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