1930年代の風格たっぷりのギターが入っていたのでホッとしつつ、さっそく付いていた弦をチューニングして音出ししてみました。ヴィンテージの L-00 がどんな音か興味津々でしたが、やはり噂に伝え聞く通り、音量があって弦の振動がボディ全体に共鳴して鳴っている感じです。
気になるリペア内容は、以下の点でした。
1.全体をリフィニュッシュ
2.ヘッドをパールのギブソンゴシックロゴに換装
3.ペグをクルーソンの3連カバー付きと交換
4.バックとサイドの割れを内側から当て木で補強
5.サウンドホール回りのトップ裏を当て木で補強
このままでも使えるのですが、やはり1930年代の仕様にリプレイスメントしないと気が済みません。まずは弦とペグを取り外してボディ全体を磨き上げました。
ペグは1930年代のギブソンらしく、オープンバックの3連クルーソンに交換したいので、ペグ穴を楊枝で補強しつつ、事前に入手しておいたオープンバックのペグ(1960年代のギブソン・メロディメーカーに付いていたもの)を加工しました。ペグボタンがいかにもチープだったので、アメリカのショップから輸入したクルーソン製の白ボタンと交換する作業です。
左の写真が、加工後のオープンバック3連ペグ。1930年代の L-00 のヘッド裏は、テーパーヘッドという先に向かって薄くなる構造なので、3連ペグの金板はテンションをかけるとゆがむくらいの剛性でないときちんと密着できません。メロディメーカーに付いていたこのペグは大丈夫そうです。ちなみに、オープンバックならクラシックギター用のペグが応用できそうですが、アコギ用とは軸の間隔が異なるので取り付けできません。他のアコギ用のオープンバックも複数試しましたが、ビスや金板の位置が合わず、やはりギブソン用の古いオープンバックを探すのが一番だと思います。
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