バイクショップを経営する友人が、リトルカブを届けにきてくれた。写真で見ると結構きれいに見えるのだが、実物はハンドルまわりに塗装ハゲがあるわ全体にサビもあるわで、決して良い状態とはいえない代物だった。
とくに塗装ハゲはひどいもので、自分に塗装のスキルがなければ、返品していたのではないかと思わせるくらいのレベルである。下の写真が、届いたときのハンドルまわりの状態。ハゲを隠すためにステッカーを貼っていたらしく、剥がしたあとの接着剤がベッタリと残ったままだ。
当初、塗装のハゲは凹みを埋めたパテだと思っていたが、接着剤を落としていくうちに、これが地色であることが分かった。素材は金属ではなくFRPのような樹脂でつくられており、その上にアクリル塗料で塗装されているのである。
風化した接着剤があまりにも強力でなかなか落ちないので、最後は耐水紙ヤスリを使って削り取るように磨いていくと、なんとか接着剤は落ちたのだが、部分的にメタリック塗装が剥がれ落ちて樹脂の元地が出てきてしまった。
これで塗装の下地ができたので、次は塗料の調達である。リトルカブにはシルバーメタリックとブラックのツートーン仕上げが何タイプかあるようで、後期のものはムーンストーンシルバーメタリック NH-616Mと呼ばれるカラーのようだ。
NH-616Mの塗料を探した結果、もう既製品は売ってないので調合しなければならないことがわかった。同じホンダのライトニングシルバー NH-617Mならまだ入手できると知って、アマゾンで注文したのだが、色見本を見ると微妙に色が濃いように思える。
調べなおしてみると、シート下のガソリンタンクに型式とカラーナンバーが記されたシールが貼ってあることを知った。これで私のリトルカブは、スパークリングシルバーメタリック NH-295Mが純正色であることが分かった。NH-295Mとネット検索するとモノタロウでホンダの純正塗料が売られていたので、結局こちらも注文した。
この他、気になる箇所としてはリアのウインカーにつながるコードが青いビニールテープで接続されていた点。とてもプロの仕事とは思えなかったので、テープを剥がしてみると・・・案の定、金属の芯同士をつないでテープで留めてあるだけというひどい状態だった。ここは接点をハンダ付けして絶縁テープで養生しなおした。そのうち秋葉原で絶縁シールド(ゴム管)を買ってきて完全にシールドしてあげるつもりだ。
1997年製のこのリトルカブ、さすがに21年落ちの中古バイクということで、いたるところにサビやハゲが出ているが、今のところエンジンをはじめ走行に関しては問題ないようだ。走行距離は3万キロなので、これからも整備しながら乗っていく必要がありそうだが、いろいろと手を加えていくのも楽しそうだ。時間をかけて唯一無二のリトルカブに育ててあげようと思う。
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