CHINON 35Fというカメラを入手しました。おそらく1980年代前半のカメラだと思います。この時代の主流だったフラッシュ内臓式のオートカメラです。
レンズは35mm F3.8とやや暗めでピントリングも無く、1.5m〜無限の焦点固定式。露出も三段階のみで、フラッシュマークに合わせると、自動的にストロボがポップアップする仕組みになっています。
別にどうということのないカメラなのですが、黒いボディにオレンジのシャッターボタン、手動巻き上げレバー、このクラスにしては見やすくて大きめのファインダー、そして何といっても、握りやすいグリップ内に単三電池2本を格納して使うという、シンプルこの上ないデザイン設計が気に入りました。
2歳の子どものトイカメラ用にと思ったのですが、触っているうちに自分のほうが気に入ってしまいました。
さてこのカメラ、ネットで検索してみると、なんとあのアンディ・ウォーホルも愛用していたそうです。彼が使っていたのはAF付きのタイプでしたが、それを最大限シンプルにしたのがこのCHINON 35Fというわけです。
ウォーホルは、ポラロイドとコンパクトカメラを愛用していて、右の写真で彼が持っているのは、ポラロイドのSX-70とKONICA C35 EFです。
ウォーホルは、チノン以外にもコニカやキャノンのフラッシュ内蔵式のコンパクトカメラを何台か使っていたようです。このうちKONICA C35 EFは、ピッカリコニカの愛称で国内で売れに売れたカメラで、私の実家にも1台ありました。
父が会社の社長からもらったもので、私も何度か借りて撮影したことがありますが、とにかくカンタンでよく写るカメラでした。
他にもコンパクトカメラ使いで有名な芸術家に、アラーキーこと荒木経惟さんがいますが、彼もコニカのBiG Miniを愛用していました。また、愛猫を撮るためにCHINONも使っていたそうです。
ポップアートの先駆者と天才写真家が使っていた、懐かしのコンパクトカメラ。なかなか捨てがたい魅力があります。
0 件のコメント:
コメントを投稿