各部の損傷があまりにも激しいため、傷を目立たないようにするには、トップ、サイド、バックすべての塗装を剥がして、リフィニッシュする必要がありそうです。
今回は、使える状態まで修復できるかを確認するのが目的なので、とりあえず割れの補修箇所の表面をクリアラッカーでシーリングする作業を優先しました。
サイドには両側とも木目に沿った長いクラックが幾本も入っております。トップとバックの割れは、裏側から止め木で補強済みですが、サイドは徐々に補強する予定です。
この時代のマーティンのサイド裏には、補強のために布テープが貼られています。止め木を貼る際には、この布テープを避けてローズウッドに直接貼る必要があるので、この作業は結構たいへんです。
タイトボンドと止め木、クリアラッカーで補修したすべての箇所は、強めに叩いても安定していたので、すこし気が早いのですが、テストで弦を貼ってみることにしました。
幸いなことに、補修した箇所は安定しており、レギュラーチューニングまで弦の張力をかけても異変は起こりませんでした。ネックの反りもほとんどありません。
驚いたのは、この D-28 の音です。チューニングしている段階から、D-28 特有の低音が体に伝わってきて、高音は鈴の音のようなサウンドが心地よく響いています!我ながら、これには感動しました。
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