右手でトップ側の木を押しながら、サウンドホールから左手をトップ裏に伸ばして、なるべく水平になるように整えます。
次に表面にタイトボンドを十分塗ってから、余分なボンドを拭いて万力で固定します。 タイトボンドは、水に溶けるので、とても作業がしやすい優れものです。
しばらくこのまま放置します。
スプルースの木片(薄さ1.3mm)を、割れ位置に収まるサイズに切って、裏側に貼り付ける場所を何度かリハーサルして確認します。
タイトボンドをたっぷりと木片に塗り、トップ裏から割れた部分に貼り付けます。表面から軽く木をコンコンと叩きながら、割れた位置とズレないよう確認しながらの作業です。
ブレーシング下の木片は、位置がズレているように見えますが、木片チップ自体の柄でそう見えているだけです。2枚とも、割れ位置をしっかりカバーできておりました。
トップ反対側の割れも、同じように整形してから、スプルースの木片チップを裏から貼って、表面を万力で固定しています。
人間に例えるならば、複雑骨折手術ともいえる作業です。作業自体も骨が折れます(苦笑)。
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