2014年10月14日火曜日

Guild D-25 リペア

知人からの依頼で、古いギルドのギターを修理することになりました。ラベルのモデル名は「D-25」シリアルは「OG-193」と手書きされています。調べてみると、D-25 には1968年に OG101~192 までのシリアルが割り当てられ、1969年はなぜか OG203 からはじまっているので、このギターは、欠番となっている10本のうちの1本ということになります。従業員や関係者向けに配ったのか、特注品だったのでしょうか。いずれにしてもこのギターは1968年〜1969年製のようです。

14フレットジョイントのドレッドノートで、マーティンの D-28 などと同サイズですが、見た目も抱えた印象も小さく感じます。おそらく、オールマホガニーという材質がそうさせるのでしょう。
さて、リペアの内容ですが、某専門店でOHしてもらったものの、ローフレットの4〜6弦で音が微妙にビビっているとのこと。

サドル交換の際に、弦高をぎりぎりまで低くしたのも原因かもしれません。ちなみにトラスロッドは限界まで緩めてあるそうです。

ネックを見てみると、わずかですが波うっているのがわかりました。音のビビりについては許容範囲という判断だったのでしょう。

まずは、ネックアイロン用の角パイプをネックにあててみました。大きな反りはないものの、アイロンの端がわずかに浮いています。逆反りしているのがこれでわかりました。

 次は、L型クランプでネックを矯正する準備です。反りの状況を見ながら、クランプする位置を決めていきます。最終的に、4カ所のクランプ位置が決まりました。

次は、特製のシリコンラバーヒーターのセッティングです。アイロンの内側にぴったり収まるサイズになっているので、作業はとてもらくです。これで、ヒーティング矯正の準備が整いました。

この状態で、ヒーターを通電させて30分間放置しました。熱で指板とネックを接着しているニカワが溶けて、ほんのりといい香りがただよってきます。

ヒーターのスイッチを切って、小一時間ほどそのまま冷まします。この間に再びニカワが固まり、矯正された状態でネックと指板が固着されるというわけです。

さて、反りは治っているでしょうか? ネックアイロンを取り外してネックを見てみると、真直ぐに矯正されているのが確認できました。



数時間後、ネックが安定するのを見はからってからレギュラーチューニングしてみると、音のビビリもなくなっていました。

無事にリペア完了です。Guild D-25 は、はじめて弾きましたが、オールマホガニーにしては鳴りは抑えめで上品な響きです。いいギターだと思いますので、大切に使ってくれたらうれしいです!

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